場合の数のエッセンスを徹底解剖

場合の数..確率..

順列組み合わせ

 

 

この分野だけは、なかなか安定しない。

苦手すぎて毎回一桁。。

そんな声をよく耳にします。

 

 

公式を押さえても使えない、と。

なぜそうなってしまうのでしょうか?

 

 

今日は、場合の数のエッセンスを徹底解剖します。

これを読めば問題文を読んだ瞬間に、ハっと目覚めるように

解法が思い浮かぶようになるかもしれません。

 

 

そもそも、場合の数ってなんなのでしょう。

これが確実に求められるようになれば、

確率なんて余裕です。

 

 

でも場合の数、が出来ない人があまりにも

多いです。それも無理はありません。

なぜなら、なかなかパターン化しにくい

からです。

 

 

場合の数に関して言えば、公式を使えることも

あれば、公式をうまく変えて使う場合もありますが、

公式がほぼ使えず、手で数え上げたり規則性を

見つけつつ、部分的に公式を使う場合まであります。

 

 

かなり、注意深く理論的に問題の状況を

掴まないと泥沼にはまること間違いなしです。

 

 

しかしそうはいっても、場合の数で重要な

考え方のパターンがあり、それを公式と絡めて

知っていれば圧倒的に解きやすくなることも

また事実です。

 

 

そこで、今回は

場合の数のエッセンスを徹底解剖します。

 

 

*場合の数とは?

これは言うまでも無いかも知れませんが、

場合の数とは、パターン数がいくつ

あるか、ということです。

 

 

例えば、サイコロを投げた時、

出る目に関して言えば、

1,2,3,4,5,6の6通りあります。

この6が場合の数です。

 

 

コインを1回投げるだけなら、

表が出る場合と裏が出る場合の

2通りです。

 

 

コインを三回投げた場合には、

(1回目、2回目、3回目)の出た目は、

以下の8通りあります。

 

 

(表、表、表)

(表、表、裏)

(表、裏、表)

(表、裏、裏)

(、表、表)

(裏、表、裏)

(裏、裏、表)

(裏、裏、裏)

 

 

これが場合の数ですね。

 

*場合の数を数え上げる方法

場合の数の基本は、数え上げです。

後で、公式等の使い方を説明しますが、

冒頭でも言ったように、場合の数の分野は

臨機応変に問題によって状況が変わります。

 

 

公式をそのままあてはめられることはないので、

状況をばっちり把握するには、数え上げが基本です。

避けては通れません。

 

 

ただし、数え上げ方が悪いと、時間が

めちゃめちゃかかったのに数え間違えていた・・

ということになりがちなので、数え上げ方

を説明します。

 

 

*すべての基本は樹形図です。

 

これは基礎の基礎です。

分かってる方は飛ばして頂いて

構いませんが、

 

 

やっぱりなんだかんだ、

これが最強ではあります。

 

 

 

 

先ほどのコインの例では、

こんな感じに書けます。

 

 

まず、一回目のコインは裏と表の場合があり、

一回目のコインが表の場合も裏の場合も、

二回目は、表になる場合と裏になる

場合がありますので、

 

 

枝分かれさせてこんな風に、書きます。

三回目も同様です。

こんな風に書けば、全てのパターンを

網羅できるので間違えがありません。

 

 

表、裏と書くのが面倒なら、

〇、×と書いてしまえば

良いです!

 

 

樹形図の、一番右の数を見れば

場合の数が分かります。

 

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例えば、上から3つ目の〇を、

一番左から辿ると、〇、×、〇

になりますが、これは(表、裏、表)

の場合を表しています。

 

 

こんな風に、

組み合わせが8通りあるわけです。

 

 

上から順に見ていくと、さっきの

答えに一致するはずですよ。

 

(表、表、表)

(表、表、裏)

(表、裏、表)

(表、裏、裏)

(、表、表)

(裏、表、裏)

(裏、裏、表)

(裏、裏、裏)

 

ほら!

 

 

 

もしも、初めて見た問題パターンだな、

と思ったときは、欠かさず樹形図を

書くことです!

 

 

*さて、次はPをマスター

それが出来たら、

次はPとQをマスターです。

 

 

見たことがある人も

多いのではないでしょうか。

 

 

●P● みたいなやつです。

(●には数字が入ってます)

 

 

これは、こんな問題のときに使えます。

A,B,C,D,E,Fさんの六人を、

一列の椅子に座らせるとき、

その座らせ方は何通り?

 

例えば、

(A,B,C,D,E,F)

(A,B,C,D,F,E)

(C,B,A,D,F,E)

 

こんな感じにパターンがあります。

並び方は何通りあるのでしょうか?

 

 

こんな問題、初めて見た!

という人は真面目に樹形図を

書けば答えは出ます。

 

 

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こんな風に。

これを見ると、どうやら特徴が

あるのが分かります。

 

 

一番最初に、一番左の席に誰か

を座らせるとき、A~Fの六人います。

 

 

でも、一番左に、誰かを座らせると、

例えばAを座らせると、その隣に

座るのは、A意外の5人のうちの

誰かです。

 

 

だから、樹形図では、Aから出ている

枝は、A以外の5人なわけですね。

じゃあ、Aさんの横にBさんを座らせたら?

残りは4人です。

 

 

こんな風に、どんどん人が座っていき、

最後の二席になると、残り二人、

どっちが先に座る?と二通りしか

ないわけです。

 

 

そう考えると、

最初に誰を座らせるか(6通り)×

次に誰を座らせるか(5通り)×

その次に誰を座らせるか(4通り)×

・・・

 

 

となりますので、

6×5×4×3×2×1(通り)

で求められることになります。

 

 

樹形図で言えば、

樹形図の一番右は、

二つの枝がついている木があり、

 

 

それが3つ付いて新たな木が出来てます。

さらにそれと同じような木が4つ付いて

一つの大きな木を作ってます。

 

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こんな感じで。

そしてその大きな木が今度は

5つ付いて、一番大きな木を作ります。

それが6つあります。

 

 

そんな訳で、結局、

6×5×4×3×2×1(通り)

になるわけです。

 

 

 今は、6人の人から、6人を並べる

組み合わせを考えましたが、

例えば、A~Fの6人の中から3人を選んで

1列に並べるのは何通り?

 

 

みたいな問題も同様に解けます。

例えば、以下のように選んでいきます。

 

 

(A,B,C)

(A,B,F)

(D,B,F)

 

 

じゃあこんな感じで組み合わせを

漏れなく見つけるにはどうすれば

良いのか。簡単です。

 

 

先ほどの樹形図を、左から3列目

で辞めれば良いんですね。

 

 

一番左の列は6人のうちの誰かを選ぶ

訳ですが、その隣の席は、一番左にすでに

座っている人以外の中から選ぶので5通り。

 

 

さらにその隣は4通りになります。

ここまで選ぶと、もう3人選ばれた

ので、ここで終了です。

 

 

組み合わせとしては、

6×5×4(通り) となるわけです。

 

 

 という風に、Z人から、Y人

選んで並べるときの組み合わせは、

Z×(Z-1)×(Z-2)×...と、Y個掛け算すれば

良いという訳ですね。

 

 

ここで、Z人から、Y人

選んで並べるときの組み合わせの数を、

X_P_Yと書きます。

 

 

これを計算すると、

Z_P_Y=Z×(Z-1)×(Z-2)×...×(Z-(Y-1))

と、言う感じになるわけです。

 

 

要するに、1つずつ減らしていって、

Y回掛け算すれば終了です。

 

 

*さて、次にCをマスター

 

 

Cは、順番を気にしない組み合わせです。

例えば、こんな問題で使えます。

 

 

A~Fの6人の中で、実行委員を三人選ぶ

選び方は何通りですか?

 

 

この問題は、先ほどの問題とは少し

状況が違うことに気が付く必要があります。

先ほどは、3人選んで一列に並べるとき、

並べ方は何通りか。

 

 

というものでしたよね。

でも今回は並べてはいない。

この違いにお気づきでしょうか。

 

 

順番に並べるとき、

以下の二つは違う状況です。

(A,B,F)

(B,F,A)

 

 

もちろん、この二つは共に、

Aさん、Bさん、Fさんが

並んでいるわけですが、

順番が違います。

 

 

6人のうちから、3人選んで

1列に横並びになるのであれば、

順番が違えば、それは違う現象

なので区別して数えるべきです。

 

 

でも、6人のうち3人、実行委員を選ぶ。

この場合どうでしょうか。

 

(A,B,F)

(B,F,A)

 

この場合、この2パターンは全く

同じ現象ですよね。選ばれたメンバー

は全く同じです。

 

そうなんです。ここが重要ポイントです。

ただ委員を選ぶ場合には、選ばれた順番

なんて関係ないわけです。

 

 

区別しないんです。

つまり、以下は2回、

数えてはいけない訳です。

 

(A,B,F)

(B,F,A)

 

でもさっきと同じように

6×5×4、みたいに数えてしまうと、

 

 

こういった同じものが何回も

数えられてしまっている状態に

なります。

 

 

では、いったい、何回くらい、

重複して(ダブって)、数えられて

いると思いますか?

 

 

例えば、

(A,B,F)

 

 

この三人が実行委員に選ばれる、

というような組み合わせは、

順番を変えたら何回数えられて

しまうと思いますか?

 

 

これは、実は、もうこれを読んでいる

あなたは数えられるはずなんです。

 

 

Aさん、Bさん、Fさんの三人を並び替える

と、何通り?

 

 

この答えは、3×2×1になります。

A,B,F

A,F,B

B.A.F

B.F.A

F.A.B

F,B,A

 

ほらね。

 

 

ということは、6人から実行委員

3人を選ぶときの組み合わせを、

さっきみたいに樹形図書いて

順番も区別して選んだら、

 

 

6×5×4(通り)

 

になる訳ですが、そのそれぞれの

組み合わせはすべて、

3×2×1=6で6回も

重複して数えられてしまってる訳です。

 

 

ということは、6で割れば良いわけですね。

要するに、最終的な答えは、

6×5×4/3×2×1で計算できちゃいます。

 

 

Z人からY人選ぶ、

その組み合わせは、

順番を考えないので、

 

 

Z_P_Y=Z×(Z-1)×(Z-2)×...×(Z-(Y-1))を、

Y_P_Y=Y×(Y-1)×(Y-2)×...×1で割れば

おしまいです。

 

 

鬼ごっこで10人から4人、

鬼を選ぶ組み合わせは?

 

10×9×8×7/4×3×2×1

 

6人でゲームをして勝者2人

を選ぶ組み合わせは?

 

6×5/2×1

 

 

こんな感じです。

余裕でしょ?

 

 

ここまでおさえられていれば、

あとはもう入試問題にでも挑戦できます。

例えばこちら。

 

 

ア.に関しては、7人の男子と5人の女子で合計12人の人がいて、

この中から、3人の委員を選ぶので、

12×11×10/3×2×1で簡単に求まります。

 

 

次にイ.ですが、ここで、一つだけ考えてみてほしいのは、

『少なくとも1人は女子』=『(全員男子)ではない状態』

のことだということですね。

 

 

じゃあ、全員男子だと、どれくらいの組み合わせが

あるのでしょうか。男子は7人なので、男子7人の中

から委員3人選ぶ組み合わせ。7×6×5/3×2×1で求まります。

 

 

『(全員男子)ではない状態』なので、

『すべての組み合わせ』-『男子のみの組み合わせ』

で求まります。男女関係なく、委員を選ぶすべての

組み合わせは、ア.の答えの12×11×10/3×2×1なので、

 

 

12×11×10/3×2×1 ー 7×6×5/3×2×1

で求まります。これがイ.の答えですね。

 

 

さてさて、次へ行きましょう!

 

 

 

人ではなく、文字な訳なので

基本的な考え方は同じです。

 

 

あだ、ひとつだけ注意しなければ

ならないことがあります。

文字の場合は、全く同じやつが

いるんですね。

 

 

人の場合には、みんな別人です。

同一人物が二人いるなんていう

分身まがいのことは起きませんが、

文字の場合にはそれが起こります。

 

 

K,A,I,Y,O,D,A,I

だったら、Iがかぶっていることに

お気づきでしょうか。

 

 

被っているときというのは、

一つ面倒なことが起こります。

 

 

K,A,I,Y,O,D,A,I

の八文字を並び替えるときに、

二つあるIは、入れ変わっても

気付きませんよね?

 

 

二つあるIさんを、I_1さんと、

I_2さん、とすると、

 

 

この二つは全く同じように見えます。

K,A,I_1,Y,O,D,A,I_2

K,A,I_2,Y,O,D,A,I_1

 

 

はたから見ればIの区別は

付かないんです。

 

 

この点だけ、注意しないといけません。

同じように、Aもかぶっています。

 

 

まとめると、K,Y.O.Dは1つずつ

A,iは共に2つずつあることになります。

 

 

つまり、同じKAIYODAIという並びでも、

Iを入れ替えたパターンと2パターンあり、

そのそれぞれにAを入れ替えたパターン

もあるので、4パターンあるわけです。

 

 

AもA_1とA_2で区別すれば

以下の四通りです。

 

K,A_1,I_1,Y,O,D,A_2,I_2

K,A_1,I_2,Y,O,D,A_2,I_1

K,A_2,I_1,Y,O,D,A_1,I_2

K,A_2,I_2,Y,O,D,A_1,I_1

 

なので、すべてのも字が

違う文字だとして考えた場合、

4つずつ重複するものが出てきて

しまうので、最後に4で割ります。

 

 

ということで、KAIYODAIの

8文字を並び替える組み合わせ

8×7×6×5×4×3×2×1を、2×2の4

で割ればおしまいです。

 

 

10080(通り)になりますね!

ちなみに、同じ文字が4つ一緒なのと、

2つ一緒なのが、ある、みたいな場合、

 

 

つまりA,A,A,A,F,F,G,H

みたいな時には、

 

 

Aが、4P4=4×3×2×1=24通り

Fが、2P2=2×1=2通り

重複するので、24×2=48で、

割ればよいですね!

 

 

8×7×6×5×4×3×2×1を48で割ります。

 

 

まだまだいきます! 

 

 

 

ク.に関してはもう皆さん解けますね?

9×8×7×6×5×4×3×2×1を、

(2×1)×(3×2×1)×(4×3×2×1)で割るだけです。

 

 

次にケ.ですね!

Bが連続して3つ並んでいる時というのは、

BBB←こんな感じでペアになっている訳です。

 

 

なのでこの三人ペアを一つにまとめて

考えちゃいましょう!つまり、

A、A、C。C。C。C。BBBの7つを並びかえる

だけの問題になりますね!

 

 

この7つを並べるときには、

7×6×5×4×3×2×1を、

(2×1)×(4×3×2×1)で割るだけです。

 

(BBBはかたまりで一つとみて

並び替えてるので、

最後に割る必要ないですよ)

 

 

次にコ.ですが、コは、

(Aが隣合わない順列)=(全ての順列)-(Aが隣合う順列)

つまり

(コ.の答え)=(ク.の答え)-(Aが隣合う順列)

 

 

ですので(Aが隣合う順列)を答えれば良いだけ。

これはAをかたまりとみて、この8つ

の順列を考えるだけです。

AA、C。C。C。C。B、B、B

 

 

つまりは、

8×7×6×5×4×3×2×1を、

(3×2×1)×(4×3×2×1)で割るだけです。

 これを計算すると280。なので

 

 

コ.の答え=1260-280=980

となるわけですね!

 

 

他にも、入試問題には様々なパターン

があり、その都度、すこーしだけ工夫

が必要なものもありますが、基本を

分かっていれば全然難しくありません!

 

 

 

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